エコ・カー(地球環境生態系に優しい車)について
世界初の本格的ハイブリッド車:トヨタ・プリウスが97年11月に発売され、エコロジカル・カーとして人気を得ているようである。
エコロジーとは、元来、生物または生物群と、それを取り巻く環境との相互関係(生態
系)を研究する学問分野であったが、今は、広く自然と人間の共生という価値観を打ち
出した大きな流れのこと。
エコ・カーと言われてるのは、電気自動車、水素自動車、ソーラー・カー、CNG車、そして、その複合であるハイブリッド車。
《電気自動車:ホンダEV》
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電気自動車は、現状では、『重い、高い、手間がかかる』で、実用・普及にはちと遠い。
以前とは違い、120km/h運行もでき、1充電で300km走行も可能になり、『走らない』は、なくなったが・・・・・。
充電時間が長く6〜8時間を要する点、車両価格がガソリン車の2〜3倍以上である点。
電源であるバッテリーについては、鉛、ニッケル・イオン、リチウム・イオン、燃料電池等々、考えられ、試されているが、コスト・パフォーマンスが絡んでくる点。そのまたバッテリーへ充電する電力は、おおかたが原子力、化石燃料からの火力発電である点。等々、実用自家用車としては解決されるべきところが多いと思われる。
今のところ、ハンドメイドの段階。 |
水素自動車は、武蔵野工大でほぼ実用化段階まで進んでいるが、液体水素貯蔵方法・供給システム、社会的認知等がネックとなり、国内での評価は案外低い。
ソーラー・カーは、高効率単結晶ソーラー・パネルの量産化(低価格化)が待たれるところであり、もう一歩のところまできている。(価格は度外視しての話)
ソーラー・カー・レースが各地で開催され、航続距離、平均速度が向上してきており、期待がもてる。
そして、なによりスゴイのは、いっさい環境を悪くしない点であり、燃料コストがかからない点である。
なお、ソーラー・パネルは、自動車については電気自動車(ハイブリット車)の補充電用、家庭用については自家発電システムとして、今後急速に普及が予測させる。
CNG車は、天然ガス(大阪などの都市ガス)を燃料として走る車で、ガス自体はもちろんのこと、燃焼後の排出ガスにおいても毒性がなく、きわめてクリーンな車である。
ガス会社関連のみならず、ダーティー・イメージを嫌うバス、トラックなど運輸関係から増えつつある。
《CNG専用車:ホンダシビックGX》
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《シビックGXの複合材料CNGタンク》
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現在販売されているCNG車は、ほとんどが生産車種の改造車で価格は1.5〜2倍となっている。専用車種としては、ホンダ・シビックGXがあり、200万円ぐらいで市販されている。
インフラ=充填所設備=が大都市近辺にしかなく、サービス地域拡大充実が急務である。
《世界唯一量産ハイブリッドカー:トヨタプリウス》
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ハイブリッド車とは、ガソリン・エンジンと電気、ディーゼル・エンジンと電気というふうに二つ以上の動力源を複合したシステムを持つ自動車のことであり、現在のところ、実用上、最適なエコロジー・カーであり、システム設定によっては、エコノミーカーにもなる。
この場合、エンジンは効率がよく、低公害の部分を使えばよく、それ以外の部分については電気モーターを使うという『エエトコ取り』ができる。排ガスが悪くなるアイドリング、フル加速の時にエンジンが無理をしないため、クリーンに、かつ、エコノミーになる。
現在のところ、量産車としては「トヨタ・プリウス」以外に世界にはない。
『プリウス』の場合、ガソリン・エンジンと電気の複合で、エンジンのみでも、モーターのみでも走れるパラレル型のハイブリットとしている。今後、一番増えそうなシステムである。 |
多くの人は、個人としては、環境保護の面からエコ・カーを使用する気持ちはあっても、公的援助もなく、イニシャル・コスト、ランニング・コストの面から二の足を踏んでいたが、ハイブリッド車については満足できるものと、なっている。
大体、自動車の環境汚染は、CO、HC、NOxが規制対象であるが、最近、CO2についても社会的要請となってきている。
CO、HCについては完全燃焼させれば、ほとんど出てこず、NOxについては高温、高負荷をさければ少なくなる。
CO2の場合、とにかく、ものを燃やせば出るものだけに始末が悪い。
対処法としては、燃やすものを少なくする以外ないわけで、直噴とか、リーン・バーン(希薄燃料)などエンジンの改善が進んできている。
このように、改善されたエンジンをエコ・エンジンといっている。 |